トレチノイン・ハイドロキノン療法5

皆様こんにちは。

本日、美子スキンクリニックは診療日です
明日の水曜日は定休日になりますので、ご注意ください。

それにしても、今日は本当に寒いですね。1月並みの寒さと
天気予報でも報道されていました。




写真は、昨日のFM秋田 生放送の様子です
写真(292)

今日もトレチノイン・ハイドロキノン療法の続きです。

先日、中途半端になってしまったトレチノインのお話

トレチノイン(オールトランスレチノイン酸)とは

  • ビタミンA(レチノール)の誘導体
  • 生理活性はビタミンAの約50-100倍であり
    ビタミンA類の体内での生理活性の本体そのものである。
  • トレチノイン(レチノイン酸)は、 誰でも血液中にごく微量流れているもの
  • 抗原抗体反応を起こしたり、アレルギー反応を起こすことはない。
  • トレチノイン(レチノイン酸)は米国ではしわ・にきびの治療医薬品として、
    FDAに認可されている。
  • 非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されている。
  • 化粧品会社からしわに効果があるとしてレチノールや
    レチニールエステル配合のクリームはレチノイン酸の約100分の1の
    生理作用しかないため、実際には臨床効果がなく、単なる保湿クリーム
    という位置付け になる。

トレチノインの皮膚に対する作用(一般向け)

  • 角質をはがす
  • 表皮の細胞をどんどん分裂・増殖させ、皮膚の再生を促する
    (約2週間で表皮が置き換えられます。)
  • 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える
  • 真皮でもコラーゲンの分泌を高め、長期的には、
    皮膚の張り、小じわの改善をもたらす
  • 表皮内でのヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を高め、
    皮膚をみずみずしくする




っとここまで読みますと
トレチノインを使う→皮膚が薄くなる  ような印象を受けるかも
しれませんが、それは大間違い。

解説が難しくなってしまうので、今回は触れませんが
トレチノインを使用すると、実際は皮膚はふっくら厚くなり
しっかりしたものに変化します。

そして、皮膚の上の方にある「垢」となる部分
角質層は薄く、コンパクトになるので、透明感のある
ハリのある肌に変化していくのです





ここからは独り言ですが…

NHKのあさイチでも取り上げられて、効果も抜群なこの
「トレチノイン+ハイドロキノン療法」
治療を受けたいと思っても、なかなか治療をしっかりやっている
病院が少ないと言われます。

取り扱っているクリニックが少ない、その理由は
きっとトレチノインによる反応の見極めが難しい
からではないかしら?



慣れないうちは、

  • ハイドロキノンによるかぶれの症状なのか
  • 赤みはこれで本当に大丈夫なのか
  • あまりにも反応が強くて心配

などなど
治療を行うDr自身も診察していて不安になる要素が
沢山あるからではないかと思います。

色々なレーザー機器が発達して
医療が進歩しているから、トレチノインなんて使う必要が
無いなんて考えるDrもいるのかなぁ~。



レーザーを照射すれば、その治療効果が高いほど
炎症後色素沈着を生じるわけで、
その色素沈着を効率的に改善してくれて
より良い結果をもたらすためには、最適の治療なのにね。



それともやっぱり
反応期の赤くて粉がふいている状態を
患者さんが受け入れてくれないからなのかしら?


う~~ん。

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