レーザー/IPL/RF その3 レーザーについて

皆様おはようございます。

本日美子スキンクリニックは診療日です。

8月10日 15時半までの受付となります!!

8月の定休日以外の休診日は
8月12~14日
8月22日(木) 東京 天神下皮フ科形成外科にて診療 の予定です。

今日からついに竿燈祭りの始まりです。

竿燈

竿燈
この腰で竿燈を上げている方が
偶然にもうちのご近所さんでした。ファイトぉ!!



Qスイッチ付き/ロングパルスレーザー

先日のお話で、レーザーは波長により吸収される
色が違うことをちらっと話しましたが
具体的には

ルビー レーザー(波長694nm)
アレキサンドライトレーザー(波長755nm)

などの波長が、シミの治療に用いられるものになります。

それでは、この波長のレーザーすべてが
シミの治療に向いているかというと…なかなか
そうもいきません。

レーザーにはこの波長以外に
パルス幅(照射時間)というものが大事で、
どのようなパルス幅で出力できるかで
どれくらい深くまでそのレーザーの効果を出すことが
できるかが決まってきます。

短いパルス幅で照射ができるレーザーの代表が
「Qスイッチ付き」と名前が付くもの。

Qスイッチ付きですと、ナノ秒(1秒の10億分の1)の時間で
照射を行うことが可能です。

一方
「ロングパルスレーザー」と名のつくものは
ミリ秒(1秒の1000分の1)

そうすると
Qスイッチ付きレーザーは、ロングパルスレーザーの100万倍速いわけです。

同じパワーであれば照射時間が短いほど
目的のものを破壊する力も強い(&痛みも強い)

分かりやすく説明すると

車と人が衝突した時

車が止まるか止まらないかぐらいのスピードで
人に当っても、人体の損傷は少ないですよね。
ちょっと打撲程度

一方、
時速200㎞のスピードで同じように人に
当れば、人の方の損傷は激しいものとなります。

レーザーも同じように
照射時間が短いものほど、
皮膚の中にある、メラニンを破壊する力が強く
より深い部分のメラニンまで壊すことも可能です。

これゆえ
アザなどの深いところにあるメラニンは
Qスイッチ付きレーザーがなければ治療できないのです。

補足:アザ→真皮深いところにメラニンがある、シミ→表皮にメラニンがある。

シミはアザに比べるともっと表面にあるメラニンなので
ロングパルスレーザーでも治療は可能ですが
やはり1.2回の治療で良くて、しっかり治療を
行うことを考えると、Qスイッチ付きの方が
その効果は確実だといえます。

そんないいことづくめのQスイッチ付きにも
一つ欠点があります。
それは、破壊力が強いので、メラニンを作る元の
細胞、メラノサイトまで破壊する危険があり、
その場合は、シミが取れた後で、白斑という白抜けの
現象が起こります。

それぞれ良し悪しがあり、そして目的とする深さが
異なるので、同じアレキサンドライトレーザーでも
複数のレーザー機器が必要なわけです。

注意:当クリニックにはQスイッチ付きを現状ではおいていませんので、
アザの治療はできません。

こう書いていて、昔、アートメイクのお店を
経営していた友人を思い出しました。

古いアートメイクを落としたり、消したりする際に
本来は皮膚科でQスイッチ付きレーザー治療が
必要なのですが、友人は何やら奥から段ボール箱大の
機械を取り出してきました。

「これで取れるから! 大丈夫!!」
なんてのんきに話をしていましたが、どこの国で
作っているかも分からない、そして、医療用の
レーザーでは熱の影響から皮膚を守る装置がついているのですが、
そんなものは存在しない、そんな見るからに
危なげな機械でした。

あの機械で、いったいどういう原理で色が
取れていたのか、いまだに不思議で仕方がありません。

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