同じ漢方薬でも…

皆様こんにちは。

本日も美子スキンクリニックの診療日です。

今月の2/28~3/6は学会参加のために休診となります。
この期間は処方等もできませんので、薬が無くなりそうな方は
お早めに26日までにご来院下さい。
もし、お忙しくてこの期間に受診できないけれど薬が無くなりそう…と
お困りの方は、クリニックまでご連絡ください。

018-836-1112

漢方薬、同じ薬でもメーカーによって違いが

今日は、漢方薬のお話。

薬の名前が同じ=同じ成分 と私も今まで考えていましたが
実は、漢方薬はメーカーごとに若干の違いがあることを知りました。

ニキビ治療で用いられる
「十味敗毒湯」

漢方薬で有名なツムラと元カネボウのクラシエで
矢印をつけた「桜皮(ヤマザクラの樹皮)」と
「ボクソツ(クヌギの樹皮)」と言うように配合が異なっています。

写真(420)

クラシエさんによると
これまで、十味敗毒湯の作用機序は荊ガイ、甘草など他の生薬が
持つアクネ筋に対する抗菌作用が主と考えられてきました。

1990年に皮下の線維芽細胞よりエストロゲンが産生されることが
報告され、このエストロゲンが炎症性のニキビ発症にかかわる
男性ホルモンに拮抗作用を示す(≒男性ホルモンが悪さをするのを阻止する)事により
ニキビ産生を抑制することが分かってきました。

そして2006年に桜皮から抽出された成分が
線維芽細胞からのエストロゲン産生を誘導することも報告されています。

まとめると
桜皮から抽出したエキスにより、男性ホルモンが悪さをすることを阻止
する作用が推測される…そんなところでしょうか。

写真(418)

以前は、漢方薬は効くけれどその根拠に乏しいと言われて
いましたが、最近ではどんどん、その効果を裏付ける
データが出てきていますね。



それにしても、クラシエさんは化粧品もつくったり
している企業ですから、
漢方と言えども、パッケージがおしゃれです。
写真(419)

当院でも処方できるようにしよっかなぁ。

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