2012-08-30

ディフェリンとトレチノイン

皆様こんばんは。
今朝4時ごろに地震がありましたね~~。

いつも眠りが浅い自分は、震度2の地震で目が覚めて一人あせってしましましたが
皆様は大丈夫でしたか??

本日も美子スキンクリニックは診療日です
(・・というか、今すでに診療終了時間なので、診療日でした・・・)

今日の曲はこちら

1995年のグラミーにもノミネートされた曲で、HIV患者さんをテーマにした映画の主題歌です。

今日は・・ディフェリンとトレチノインの違いについて少し話をしたいと思います。

ご存知、ディフェリンはニキビの治療薬として保険適応のある薬です。
そして、トレチノインは美白、美肌治療のトレチノイン+ハイドロキノンのかなめとなる薬剤です。
(そう、トレチノインは化粧品ではなく医薬品なので、医師が処方するものです。)

どちらも「レチノイド製剤」という部類に入ります。

8/6のブログにも書きましたが、再度おさらい。

レチノイド製剤=細胞のターンオーバーを正常化させ成熟した表皮細胞に分化させることで美肌効果を発揮する

同じレチノイド製剤ですが
トレチノインとディフェリンでは 効果に差があります。

使ってみての印象としては、ディフェリンを10倍ぐらい強くしたものがトレチノイン かな?!

美肌、シミ、しわに対する効果としては断然トレチノインに軍配が上がります。

トレチノイン=天然のレチノイン酸
ディフェリン=人工物、ナフトエ酸
なので、これらの違いが出るのでしょうか??

どちらも、皮膚にもともと我々が持っているレチノイン酸のレセプターに結合しますので、
結合後の変化、効果としては同じはずなのですが…

レチノイン酸はRAR(レチノイン酸レセプター)のα、β、γに結合するのに対し、
ナフトエ酸から作られたディフェリンはRARγにのみ結合します。

また、レチノイン酸は安定性が悪いのに対し
ナフトエ酸は安定性が高い気がします。
*気がします・・・程度の書き方ですみません。エビデンスレベルはとても低いですね。

う~~んん、話が難しくなってきた気がするので、ここらでやめます。

まぁ
重要なことは  トレチノインとディフェリンでは強さが10倍ぐらいトレチノインが強い。抗シワ効果としてはトレチノインが高い




余談ですが、トレチノインを使用しているとはじめのうち皮がどんどん向けてくるので
皮膚が薄くなっちゃうのではないか、肌に悪いものではないかと心配する方が多数いらっしゃいます。

実はこれは違うのです。

先ほども述べたとおり、皮膚の細胞にはもともとRAR(レチノイン酸レセプター)と呼ばれる、
レチノイン酸と結合するためのものがあるのです。 

これって、花粉症のCMなどでよく見る鍵と鍵穴の関係の事です。

ですから、鍵穴がはじめから皮膚の細胞にあるということは、レチノイン酸は必要な物質なのですね。



そして実際は、治療を行っていくとはじめのうち、皮がどんどん向けるのとは逆に、表皮は
厚く、しっかりすることが確認されていますし、論文でも発表されています。

ですから、怖い治療ではありませんよ♪

私は大好きですけれどね~~~~

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