皆様おはようございます。
本日は美子スキンクリニックの診療日です。
5月の臨時休診の予定は今後はありませんのでご安心ください。
先日、東京のクリニックに診療に出かけるとき
秋田はこんな曇り空でしたが
途中、山形県の上空ではきれいな青空が広がり
有名な蔵王のお釜もくっきり見えました♪
晴れているって良いですね。
ラベンダーとラバンディン
今日は美容のお話ではなくて、趣味のガーデニングの
話題です。
グロッソラベンダー
【英名】grosso lavender
【学名】Lavandula x intermedia ‘Grosso’
ラバンディン系のラベンダーで、
イングリッシュ系(真正ラベンダー)とスパイク系の交配種です。
一見すると、真正ラベンダー Lavandula angustifoliaに
良く似ています。
もともと、精油を大量に効率良く採取するために
香りの良いけれど、育てにくい真正ラベンダーの欠点を補うべく
暑さに強くて強健なスパイクラベンダーを交配させて
誕生した品種です。
強健なだけではなく、精油も多く取れますのでまさに
優れた品種…と言いたいところですが、
この
ラバンディン系のラベンダーから採取した精油と
真正ラベンダーから採取される精油では成分が異なります。
ラバンディンにはカンファー(樟脳)という成分が含まれ
真正ラベンダーと比較すると刺激臭があります。
真正ラベンダーは このカンファーが1%未満
ラバンディンは カンファーが7~10%程度含まれています。
カンファーは血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用などがある
ために主に外用医薬品の成分として使用されたりもしました。
かつては強心剤としても使用されていましたし、
その効果から、「カンフル剤」という言葉が発生したほどです。
そう考えると
ラベンダーをリラックスするために使用するのとは逆効果に
なってしまいますよね。
樟脳を飲み込んだ場合は、有毒であり、
発作、精神錯乱、炎症および神経と筋肉の障害の原因になります。
そのような作用のあるカンファーが含まれているため、
ラバンディンの精油は安価に取引をされているのが
現状です。
ですから、あまりにも安価なラベンダーの精油は
このラバンディンが混在している可能性があるみたいですよ。
お休み前のリラックスを目的に
ラベンダーの精油を購入するときは
ガスクロマトグラフで成分分析表示が行われているものが
安全だといえます。
私も以前、ラベンダーの種類も良くわからずに
ラバンディン系のグロッソを育てたことがありますが
確かに勢い良く、大きくこんもりと見事に咲きました。
でも
おかむらさきの清々しいリラックスできる香りとは異なる様に
びっくりしてしまいました。
せっかく育てるのなら、やはり香とその成分を重視していきたいですね♪