日本形成外科学会 レーザートーニングの賛否両論

皆様おはようございます。

本日、美子スキンクリニックは診療を行っています。

昨日は、お休みをいただき東京で開催された
形成外科学会総会で、あれこれ勉強をしてきて
有意義な時間でした。

この前のアメリカ学会から学会に出かけることが
趣味のようになっていますが、
今どのような治療がなされていて、何がトレンドで
ちょっと前から流行になっている治療のその後について
などなど、論文や教科書では勉強できないことを
知ることができるチャンス、本当に楽しいです。

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レーザートーニング 賛否両論

今日は、学会の中でも大人気のセッションだった
レーザートーニングについてです。

皆の関心が高いレーザートーニング、会場は
200人以上が座れる広さでしたが満員どころか、ずらりと
立ち見&会場の入り口も閉じられないぐらいの数の
先生が熱心に聞き入っていました。

(あ、その前に2日のブログを完成させなきゃ。)

まずはじめに、レーザートーニングに対する
私自身の立ち位置についてですが
「効果的なのではないかと思うものの、賛成でも反対でもなくまだ分からない」です。

っというのも、私自身は肝斑の治療に
トレチノイン+ハイドロキノンを用いていますし、
この治療でかなり有効な結果が得られています。

それをあえて、本来は禁忌とされていたレーザーで治療することが
本当に良いのか、そして良い結果が得られるのかについては
自分自身もまだまだ勉強中なわけです。

さてそれでは、レーザートーニングのセッションで大いに話題に
されていたことは

効果があるという先生のお話が4人
他のクリニックでレーザートーニングを受け悪化した人を多数
診療している慎重派の先生が1人

どの先生のお話も非常に面白かったですし
効果的だとお話しされる先生の症例は、確かにきれいになっています。
一方悪化した患者さんを見ている先生の症例も 本当に悪化しています。

治療のエキスパートの先生においては、
自分の患者さんでこのように悪化した症例はないとの意見、

一方 悪化した患者さんを見ている先生は
悪化した患者さんは、治療を受けた病院に行くのではなく
他の治療をしている病院を探していくので、気づかないだけだ…と。



今回のセッションの結論としては
どちらが正しいという訳でもなく

レーザートーニングはまだ試行錯誤にある治療であり
現段階でのすべての肝斑の患者さんにとって、
治療の第一選択という訳ではない。

治療を受ける際は十分に治療に対して理解のある先生を
選ぶことがポイントです。

やっぱりこの日のブログでも書いたように
出力と照射方法、照射回数などの治療経験が大事。

その中でも、

現段階で、皆の先生が一様に話をしていることは

1、レーザー照射前のプレトリートメントが必要
 内服、外用を1~2か月
2.レーザートーニングは1週間に1度×5回 まずは様子を見る
3.2回目ぐらいまでは治療効果に乏しく、4.5回目で急に色が
薄らいでくることが多い。
4.注意すべき副作用としては、色素脱失 それも、徐々にではなく
同じように照射をしていて、突然生じる。

今回の話を聞いていて
肝斑が生じるメカニズムがもっと解明されれば
より治療に役立つのに…なんて思ったのと
実は、もっと違うアプローチから攻めても
肝斑は良くなるのでは?? なんて思いました。

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