皆様おはようございます。
本日も秋田のAdeBクリニックで診療を行っています。
今日はようやく皆様に、スキンケアのお話をしっかりできるようになりました。
2008年に、初めてトレチノインとハイドロキノンの治療を始め、それ以降スキンケアに関する概念がガラリと変わりました。
それから7年。
やっと、思い描いているようなスキンケア用品が皆様にお届けできる状態になりました!!
秋田美肌を15万人以上診て、たどりついたスキンケア サブトラクトsubtract
私が皮膚科医になった時最初に教えてもらったこと、さらには参加する学会や勉強会で推奨されるスキンケアは
「とにかく保湿」
でした。
肌荒れをおこしている人にも、敏感肌の人にも、当然のように保湿・保湿・保湿!!
保険で処方できる薬でも保湿剤がありますので、それをバンバン処方していたわけです。
それでも
肌荒れの方って良くならない…
疑問を感じながらも、保湿剤、そして症状が悪化すればステロイド外用薬を処方するしか方法はなかったのです。
そんな中私のスキンケアに対する概念をガラリと変えた治療がオバジニューダームによるスキンケア理論でした。
この治療の一番の効果である美白に関しては、次回にするとして、美白以外の効果として肌の再生という予想外の結果を目の当たりにしました。
なぜオバジニューダーム治療で肌が再生するのか?
その答えを端的に表すと「スパルタ教育で叩き直す」という表現がぴったりなのではないかと思います。
美白の治療の為に、オバジニューダームを使うのですが、治療が終わった人の肌(実際に私自身も体感しましたが)が、健康でハリのある、そしてつややかな肌になっている…その変化が一番のビックリした点でもあります。あまりにも、肌の調子が一様に良くなるのでアトピー性皮膚炎・酒さ様皮膚炎・肌荒れの方にも協力していただき、美白ではなく、肌荒れ治療も行いました。
結果は大成功! 皆さんの肌荒れが劇的に改善したのです。
中には、ステロイド、プロトピックを顔の肌荒れに10年間も使ってきたのに全く不要になって笑顔でクリニックを卒業された方もいます。
この治療を通して、私は保湿&保湿で甘やかされた肌を、保湿を抜きにしてむしろ乾燥気味にしながらターンオーバーを正しいサイクルに戻し、健康な肌を取り戻す…そんな治療が肌荒れ、敏感肌の方には本当は必要なのではないかという考えに至るようになりました。
そんな素晴らしいオバジニューダーム治療ですが、もともと「美白治療」として効果的に美白になるように作られていますから、肌荒れや敏感肌の方には不要な成分であったり、かえってかぶれる可能性がある成分も含まれています。ですから、敏感肌、肌荒れの方に対して「スパルタ教育」を行うためには、不要な成分を除く、あるいは、どうしても必要な成分であればかぶれにくい高品質のものに変える必要がある。そう考えて2008年から構想を練ってきたわけです。
保湿という常識を見直す。保湿によってかえって乾燥・くすみ・肌荒れを生じている
スパルタ教育の第一歩、脱保湿
乾燥肌の方、冬になると粉が吹くのよ~ という方!
あれこれ保湿剤を重ねたり、冬の乾燥に特別アイテムをプラスしているかもしれませんが…それが実は逆効果なのです。
そもそも、なぜ冬になると乾燥して粉が吹くのでしょう??
外気が乾燥しているから…というのは確かにその通りですが、人の体には恒常性があるので自ら潤う力はあるはずです。
乾燥する理由を考えるうえで大事なってくるポイントが、「生きている細胞」と「死んでいる細胞」の違いです!
皮膚の構造は、外層から
・角層
・表皮
・真皮
・皮下脂肪 となっています。
このうち
角層:死んでいる細胞 → 栄養をもらえない 垢となって剥がれ落ちる部分
表皮・真皮・皮下脂肪:生きている細胞 → 栄養たっぷり。水分もたっぷり。潤っている
魚に例えると、角層は干物のようなものです。 その他の細胞は 生きているお魚… と考えると死んでいる細胞である角層が厚いほど、干物のようにカサカサしますし手触りも悪いことがご理解いただけるでしょうか…
死んでいる細胞なので、外気が乾燥すると干物度合いが強くなります。(何もつけていない状態)
外側から水分を与えると水分を吸収してしっとりした感じになります。(化粧水や、乳液でたっぷり潤している状態)
さらに、死んでいる細胞が厚ければ厚いほど、何も塗らなければ乾燥し、つければしっとりするというこの傾向は強くなります。
っとすると、死んでいる細胞(角層)が少なければ乾燥とか手触りって解決するのでは…と仮説が立てられますよね。
まさにその通りで、死んでいる細胞のすぐ下には、生きている細胞があります。生きている細胞から、若干うるおいのおすそ分けをもらうことができ、乾燥せずに済みますし、乾燥していなければ手触りも滑らかになります。
つまり
角層が薄いほど乾燥しらずの手触りの良い肌になる!
と結論付けたいと思います。
保湿をしすぎると、返って角層は厚くなる
先ほどの話では、角層が薄い方が良いことが分かりました。
ではどうすれば角層が薄くなるか…ですが、この点は、実は保湿をしすぎないという事が大事といえます。
もともと、人の皮膚では角層が自然にはがれるようにできています。
角層が自然にはがれるためには、角層の細胞同士をくっつけている接着剤のようなものが、力を失って接着剤が無くなってくれればいいわけで、これに必要な条件が適度な乾燥です。
もともと、健康な肌のためには若干の乾燥は必要なのですね。
この原則を無視すると
肌が乾燥する → 保湿をたっぷりする → 角質が厚くなる → 乾燥して粉が吹く原因になる → ますます保湿する → 角質が厚くなる…の繰り返しに陥ってしまい、保湿をしすぎる=ますます乾燥する
という構図が出来上がります。
角質が厚くなるとくすむ
角質というのは、そもそも半透明な細胞です。
半透明なものが1層しかなければきれいにしたが透けて見えますが、何層にも重なるとくすんで濁ってしまいます。
クリアファイルに例えるとわかりやすいです。
クリアファイルが1枚なら下の文字はきれいに見えます
クリアファイルを何層にも重ねると、濁って見えますよね。これがくすみ
保湿剤をあれこれつけると、肌荒れの原因に
そして最後に、肌荒れ。
保湿剤はその構造上、乳化剤、界面活性剤、保存料…など多数の添加物が含まれていることが多く、あれこれつけることによって肌荒れの原因となります。
薬の処方の際も、一番かぶれにくいものはべたべたした軟膏で、クリーム基材になるとかぶれることもあります。
また、薬として処方しているヒルドイドソフトも、基材に含まれている成分でかぶれを生じることが学会でも発表されています。(ヒルドイドローションの方がかぶれない)
脱・保湿、脱・摩擦こそが肌には必要
肌をスパルタ教育するためには、必要な薬も追加しなければならないのですが、その前にまずは基本として
今までの保湿重視のスキンケアから、「脱保湿」へシフトしていく必要があります。
肌の再生のためには、今まで与えすぎの基礎化粧品から、保湿を引き算しなければならない。そんな想いで、オリジナルのスキンケアアイテムは
「subtract サブトラクト」と名付けました。 引き算という意味です。
余分な成分を引き算する。余分な保湿を引き算する。そして、シミの原因ともなる摩擦も引き算する。
こういったコンセプトで作られた化粧品です。
ですから
べっとりするような保湿剤ではなく、さらりとした使い心地です。
あれこれ何度も重ねるのではなく、必要最低限のアイテム使用だけで十分です。
肌に摩擦を起こさないよう、伸びの良さを重視しています。
余分な成分は入っていません。もちろん、無香料・無着色です。
肌荒れの方に好評をいただいています
今回、subtractとして新発売されますが、実は、今までミニキッドで皆様にお試しいただいていました。
肌荒れの方にも非常に好評で、中には、つけたら肌がホッとした…とお話してくださっている方もいらっしゃいます。敏感肌、肌荒れの方にこそお試しいただきたい。何を付けたら肌がきれいになるのかとお悩みの方にも是非使っていただきたい。そんな化粧品です。
正式な販売は1月4日から 現在は先行発売でビューティーモールにて販売中です
正式には、1月4日が発売日ですが、大きいサイズで発売を心待ちしてくださっている方々に向け、今日からビューティーモールにて先行発売をいたしております。
そして、2月にはネット販売も開始しますので、遠方で来られないの~という方も、お楽しみにお待ちいただければ幸いです。