皆様こんにちは。
本日は美子スキンクリニックの診療日です。
今週の13日(土)は出張のため13時半までの受付となりますのでご注意ください。
ここ数日、ブログの更新が止まっていました‥特に体調が悪いとか、
お休みしているとかではなくあれこれ忙しくしているうちに時間が過ぎて
行ってしまったところです。
ホント、毎日があっという間に経過していきますね。
さぁ、気持ちを引き締めてちゃんとブログの更新をします!!
先日から引き続きダイエットのお話。
ご存知の方も多いかとは思いますが「肥満症」で保険の通っている漢方薬があります。
防風通聖散
この漢方は
- 腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症状
- 高血圧の随伴症状(のぼせ、肩こり、どうき)
- 肥満症
- むくみ
- 便秘
この薬の構成生薬のなかの
大黄がいわゆる下剤のような役割を果たし、漢方的な言い方をすれば
「胃腸内の食毒を肛門から排除」するわけです。
- 甘草の働きで大黄が働く際のお腹の痛みを緩和します。
(通常の下剤と比べて、お腹が痛くなりにくいです。)
今までは、この下剤として働くゆえに便秘が改善されて肥満治療に用いられる
と思っていました。
が
ここ最近の研究で明らかになったこと。
それが
白色脂肪細胞を減らして、褐色脂肪細胞を活性化させる働きです。
白色脂肪細胞:全身にあり、食べ過ぎによる余分なエネルギーを中性脂肪の形で体内に蓄える働きがある。
褐色脂肪細胞:首の後ろ、脇の下、肩甲骨、心臓、腎臓の周りのみ。エネルギーを熱に変えて体外へ放出する(カテコラミンの作用で熱産生がおこる発熱組織)
この褐色脂肪細胞の働きが30%落ちると1年間で約7kg体重増加をきたすとされている。
いわゆる、痩せの大食いと呼ばれる人は、この褐色脂肪細胞の活性が強く、食後の首から背中にかけての熱産生が高い事が分かっています。
防風通聖散では
麻黄の働きで、ノルアドレナリン放出を促進し、白色脂肪細胞表面に存在するα、β2、β3受容体を活性化することにより脂肪分解作用が期待できます。
更に
甘草、連翹、荊芥の働きでフォスフォジエラスターゼ阻害活性を示して、cAMPを分解されにくくし、これによりノルアドレナリンの効果を持続し熱産生を強力に促進するわけです。
さて、一息
上記については、漢方薬メーカーのツムラさんから教えて頂いたことで
この後、生化学的に本当にどう代謝されるか一度教科書で確認してみなければ…